「クローバーフィールド」シリーズの最新作、「クローバーフィールド・パラドックス」(The Cloverfield Paradox)をNetflixで観ました。これまでのシリーズも紹介しながらレビューしたいと思います。
もともと「アグレッシブ烈子」が観たくてNetfilixに申し込んだのですけどね(こちらも後日レビューしたいと思います)。1ヶ月間の無料期間があるので、他に何かないかなーと探して見つけました。最新作が公開されたのは知っていたのですが、劇場公開はなくNetflixでの公開とは知らず、驚きました。制作費がかさんだ影響のようですね。
自分視点のリアル感がたまらない第1作目
僕はクローバーフィールドを、第1作目の「クローバーフィールド/HAKAISHA」から見ていました。登場人物の一人が記録のためにずっとビデオカメラを撮っているという設定で、怪獣(エイリアン)の襲撃が一市民の目線から描かれます。これは当時ほんとに驚きで、目の前でリアルに起こっているように感じられました。下の予告プレビューでも少し見られますが、歓送迎会のパーティーの最中に襲撃が始まり、何が起こったのかわからない様子からやがてパニックに陥って行く様は、まさにリアルです。
ちなみに、同じように自分がそこにいる感覚を味わえる映画として、「世界侵略:ロサンゼルス決戦」も好きな映画です。こちらは兵士が武器を持って実際に戦ってるところが違います。
密室サスペンスでハラハラする第2作目
「クローバーフィールド」シリーズの第2作目が「10 クローバーフィールド・レーン」です。続編が出ないかなと心待ちにしつつ、完成する気配がまったくないので半ば諦めていたのですが、8年ぶりの続編が公開されました。ただ、監督自らが「血のつながった映画」と言っているように、前作と内容に直接のつながりはなく、密室サスペンス映画でした。まあ、最後は内容に少しつながりはありますが。
全然違う映画ながら2作目は結構好きでした。誰が本当のことを言っているか、外の世界は一体どうなっているのかという点をめぐり、緊迫感のあるサスペンス/ミステリーとなっていてよかったです。脚本やカメラワークも練られていると感じました。
なお、観たのはつい最近で、ゴールデンウィークです。Amazonプライム会員だとプライムビデオで無料で観られたので。プライム会員は、最初は無料期間過ぎたらやめようと思っていましたが、月額400円というのが破格の値段で、月1本でも映画をみれば元を取れた感じがして、もう半年ほど会員を続けています。
SFホラーだけど脚本が今ひとつの第3作
だいぶ脱線しましたが、第3作目が最新作となり、今回レビューする「クローバーフィールド・パラドックス」です。第1作目の前日譚に当たる作品と聞いていたので、一作目の流れを受け継ぐ作品かと勘違いして楽しみにしていたのですが、宇宙ステーション内でのSFホラーであり、ほぼまったくの別物でした…。「エイリアン」とか「11人いる!」とかの方が近い感じです。
ホラーといってもそこまでグロいシーンなどはなく、多少の耐性があれば見られるでしょう。ただ、急にビックリさせられるシーン(特に音)はあり、夜中にヘッドフォンで聞いていたためかなり驚かされました。僕がホラー系がそんなに得意ではないというのもあるのでしょうけど…。
内容はおもしろくないわけではなく、先がどうなるかとハラハラするし、普通に楽しめます。ただB級映画っぽさが出てはいるのですよね。途中からほんの少しギャグっぽさも加わって、だんだん怖くなくなってきます。
映像などは予算を考えればすばらしいのでしょうが、どうにも脚本が納得いきませんでした。ネタバレしないため曖昧な表現にはなってしまいますが、主人公たちに起こる現象と、その原因がどう考えても結びつきません。SFなので、小難しい理屈はいらないのですが、やはりある程度納得できる科学的な因果関係がないとどうもしっくりきません。
第1作目の前日譚というのも最後の最後のシーンまで明快ではなく、その最後のシーンは1作目のファンからは拍手喝采なようですが、僕はちょっと取ってつけたように感じてしまいました…。
第1作目と同じ、ホームビデオ風の続編を製作してほしいなあと心から願ってます。
もし、「クローバーフィールド」や「ロサンゼルス決戦」のように、そこにいる感覚で楽しめるSFやアクション映画がありましたらコメントで教えてもらえるとうれしいです。
あ、でもパラノーマル・アクティビティとかのホラー系以外でお願いします(^-^;
あらすじ
以下、Netflixのサイトに掲載されているあらすじと、予告編です。
地球の資源不足を解決するため、宇宙ステーションで新たなエネルギーの開発を試みる科学者たち。しかしある事故により、恐ろしい別次元の世界を目の当たりにする。
予告編
主人公役のググ・バサ=ロー
主人公のエヴァ役のググ・バサ=ローさん、はじめて見る人だと思っていたのですが、エマ・ワトソン主演の実写「美女と野獣」でフェザーダスターとして出演していた人でした。といっても今画像を改めて見ても同じ人には見えません。艶めいたプリュメット役と、悲しみを背負いつつ凛としたエヴァ役では相当な違いですから。それだけ幅の広い女優さんなんだろうなと思いました。